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肥満減量外科治療について


肥満とは

肥満とは、体格から推定される標準量を超える脂肪が蓄積している状態で、アメリカ国立衛生研究所 (NIH)の声明によると理想体重より20%以上増加していると健康が害されるといわれています。世界中で肥満の患者さんは増えていますが、日本でも増加しています。
肥満になる原因は複雑で、食事摂取だけが原因ではありません。複合的な要因で高度肥満の状態になると、食事制限や運動療法だけでは長期間の減量効果が乏しいことがわかっています。
肥満に関連する疾患として、糖尿病、高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群、うつ病、血栓塞栓症、胆石症や一部のがんなどがあります。高度肥満の患者さんの平均寿命は短く、糖尿病や心疾患などによる死亡リスクも高くなります。

肥満症の治療

治療の基本は食事療法と運動療法ですが、内科的減量治療による減量効果とその後の体重維持は簡単ではなく、90%以上は1年以内にリバウンドしてしまいます。肥満に対する外科治療は、最も長く減量後の体重を維持することができ、肥満関連疾患の改善も期待できる科学的に有効性が証明されている治療法です(図1)。また、肥満に対する外科治療により関連疾患の状態が改善することで、全死亡率が減少することも報告されています(図2)。

図1

図2

肥満に対する外科治療

肥満関連疾患や生命予後の改善を目的とした、胃の縮小を伴う外科治療です。この治療は、楽をして痩せるためのものではなく、命を守るための治療です。最も大切なことは、患者さん自身が、術前〜術後の長期にわたる食事療養、運動療法、外来通院の重要性を十分に理解していることです。多くの病院診療部門が多職種医療チームとして関わっていて、患者さんも含めて一緒に治療を行っています。
浜松医科大学では、静岡県中部〜西部で唯一、肥満減量外科外来を開設しており、保険診療による手術治療が可能です(図3)。

図3